朝倉未来轟沈!サトシ戴冠!【RIZIN28感想】

RIZIN

RIZIN28が終わりましたのでその感想を書いていきたいと思います。バンタム級トーナメントは別記事にしていますのでそちらを見てみてください!

18年ぶりの東京ドームでの格闘技興行となったこの大会、ドームらしい派手な演出と粋なマッチメイクが特徴でしたが、やはり大会を飾るのは試合の内容です。序盤は結構微妙な内容と思うかたも多かったと思いますが、後半につれてどんどん盛り上がっていきましたね。最後は衝撃の結末でしたが・・・

それにしても「ボンサイ旋風」止まらないですね😱

バンタム級トーナメント東京ドーム大会結果はコチラの記事をどうぞ

目次

ドーム大会メインにふさわしかった「極上の緊張感」未来vsクレベル

壮絶な幕切れになりました、メインのクレベルコイケvs朝倉未来

試合前の予想はコチラ

RIZINフェザー級頂点を決めるといってもよかった世紀の一戦はクレベルコイケが2R一本勝ち!!朝倉未来は屈辱の失神をクレベルの三角締めで喫してしまいました。

入場時から両者の気迫がすさまじく、とんでもない緊迫感につつまれて始まったこの試合、1R主導権を取ったのは朝倉未来選手でした。打撃戦でクレベルが先に手を出すもカウンターを狙っているのは明らかでプレッシャーをかける。ひるまないクレベルですが、未来選手の強烈な左を食らう。これはかなり効いていたと思いますが未来選手はラッシュをかけられなかった(かけれなかった?)。

クレベル選手は何回かタックルに行きいつものようにしつこく食らいつき倒れ込みます。この攻防がすごい緊張感がありました!下にいるのはクレベル選手ですが「形」に持っていかれたら一発でやられますので未来選手は深追いしません。これを繰り返し1Rは未来選手有利で恐らくプラン通りに進みました。

そして運命の2Rも同じような展開になるのですが、クレベル選手が縦のハイキックを多用します。これがタックルのいいフェイントになっていました。打撃では未来選手が圧倒するのですが、クレベル選手は経験を感じる闘い振りで隙を伺います。

ここからタックルに行きテイクダウンを取りますが未来選手簡単には下になりません。また1Rと同じように立ち上がりますが、組み付きながらのスクランブルのような形でコーナー際での立っての攻防となります。ここが勝負の分かれ目でした

超接近戦となったときにクレベル選手が肘を上手くつかい数発未来選手にヒットさせます。これをかなり未来選手が嫌がっていました。実際試合後に未来選手の右目上が腫れあがっていたのはこの影響だと思います。ここで上に意識を持たせたところでクレベル選手が飛び掛かりぐっと引き込みます。これは未来選手のこの試合唯一のミスです。

「意識が一瞬肘に集中しすぎた」と思います。「あっ」と思った時にはもう三角締めのセットアップがほぼできていました。クレベル選手がそこまで持っていったら耐えられる選手は普通いません。未来選手タップせず(できず?)失神して落ちてしまい試合終了となりました。

負けた未来選手も十分らしさを出しました。むしろ、プラン通りに進めている感が途中まであったのではないでしょうか。インターバルの間も集中して非常に手ごたえのある顔をしていました。

勝敗を分けたのは「経験の差」と「トドメにいく判断スタイルの差」だと思います。クレベル選手は未来選手のような打撃が得意な選手との「打撃の攻防」の経験が豊富です。自分の得意なグラウンドに持っていく為に全ての打撃が用意されているのです。また、コーナーでの肘の使い方が海外選手によくある上手さを感じました。

日本人MMA選手はあまり肘を上手く使う選手が少ない印象なのですが、クレベル選手は実に上手かった。未来選手はあの超接近戦で肘の打ち合いになるような局面(UFCではよくある)の経験が少なかったのかも知れません。

そして「トドメにいく判断スタイルの差」ですが、1R明らかに未来選手は倒す大チャンスがありました。どうみてもクレベル選手が効いていたのですが慎重なスタイル(それがこれまでの強さでもある)の未来選手はそこで一気にいきませんでした。同じ日に試合があった井上選手がチャンスに一気に行ったのと真逆の動きです。これは結果論なのでどっちがいいとかではありませんが、クレベル選手はリスク覚悟で常にミスを見逃さず決めに行く選手です。今回はこの差が出たのかという気がしました。

日本の格闘技界を牽引している一人である未来選手の敗戦は大きな衝撃を格闘技界全般に与えました。次の朝倉未来はどういうバージョンアップをしてくるのか、期待しましょう。

ライト級初代王者はホベルト・サトシ・ソウザ!

ムサエフ敗れる!初代RIZINライト級チャンピオンはホベルト・サトシ・ソウザとなりました!

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https://twitter.com/rizin_PR/status/1404226070824456193

ムサエフ圧倒的有利の予想が多かったと思いますが見事覆しました!

この試合、ムサエフ選手は明らかに動きが違いました。来日後の隔離があったり、母国での練習環境であったりと万全ではなかったと思います。いつもアグレッシブに怒涛にプレスをかけてくるムサエフ選手がとても慎重でした。サトシ選手の得意なフィールドに持ち込まれたくない、というのがあったにしてもです。

あれ、ムサエフ前に来ないな?と思いました。これはケラモフ選手にも感じたのですが・・・

結果、ムサエフ選手はほぼ何もできませんでした。得意な打撃はほとんど出していないと思います。サトシ選手のタックルから組みの形になり、TDの攻防になります。ちなみにここのムサエフはさすがのTDDで、驚異的な腰の強さを発揮して倒されませんでした。今回唯一のムサエフ選手の見せ場だったかもしれません。が、サトシ選手は押してもダメならと、そこから引き込んでいき三角締めの形になり・・・あそこまでサトシ選手に持っていかれたら誰もどうすることもできません。

ムサエフの試合はわずか1分12秒で終わってしまいました。呆然とするムサエフ。でも負けは認めているような納得感のある顔でした。

https://twitter.com/rizin_PR/status/1404069045268217858

サトシ選手はいいタイミングのタックルでした。出てこないムサエフに「あれ?」と思ったかも知れません。躊躇なく行きました。ここがクレベルと同じで一瞬で切り込むんですよね。

そしてしっかり極めきる。またもや1R決着。凄すぎです・・・・

国歌斉唱があったのですが、サトシ選手は母国ブラジルではなくルーツの国である日本国歌を選択しました。彼の日本への思いが伝わりますね。そして並々ならぬ覚悟でリングに上がっていきました。まるで侍のように。ブラジル人であるサトシ選手こそ持っている大和魂なのでしょうか。

レフェリーがストップすると大喜びのサトシ陣営。念願のベルトを巻き感無量という感じでした。

強い。とにかく強いです。柔術ももちろんですが、勝ちへのこだわり、作戦。。今もっとも充実しているMMA選手なのかもしれないですね。手の内がわかっているのに倒せない、というのが何よりの強さですね。

恐らく年内に防衛戦をすると思いますが相手は武田選手?それともムサエフ選手がリマッチ?この辺りだと思いますが、絶対王者になりそうな予感もプンプンするのです。

いろいろと物議をかもした?斎藤裕vsケラモフ

なぜか王者なのに第三試合斎藤裕vsヴガールケラモフは斎藤が判定勝利しましたが・・・

試合前の予想はコチラ

結果的にこの試合は今大会一番の物議を醸しだした試合となりました。それは「判定基準」「リング」「試合順」です。

順番に行くと、まず判定基準。こちらは週刊MMAでも書きましたが、RIZINの判定基準はトータルマスト方式です。RIZINの判定基準についてUFCのようにラウンドマスト方式ではありません。まずここが重要です。そしてイエローカードがケラモフに出たこと。斎藤選手がカットしたことももしかすると心理的にダメージが深そうに見える要素かもしれないです。

試合自体は両者決め手にかけて判定が難しい内容でした。ケラモフ選手はムサエフ選手同様にいつもより手数少なく、本来のアグレッシブな感じが全然見えませんでした。打撃ではむしろ斎藤選手が上回っていました。テイクダウンは取るもののコントロールが甘く(斎藤選手が立ちあがるのも上手く)すぐ立たれてしまいます。

結局イエローカード(ショーツつかみ)が出てそれが判定に影響した可能性が大きいと思うのですが、よく見るUFCスタイルだと、上になっていた時間が長いケラモフ選手に付くことも多いので、違和感を感じた方も沢山いると思います。

まあルールと基準が違うのですが、ユニファイドルールなら確かに恐らくケラモフ選手の勝ちでしょうね。でもRIZINなので違うということです。やはりしっかりとフィニッシュしないと判定というのは色々な見方・角度等があるので難しいんですよね・・・そもそもRIZINルールがおかしい。という人がたまにいますが最初から基準は公開しているので、理解していないのであればそちらを先に読むべきではないでしょうか

次にリングの件。なぜRIZINはケージ(金網)ではないのか

別記事で書いてますが、RIZINはずっと世界標準といっていいケージは使わずリングにこだわっています。理由は別記事を見てほしいのですが、今回斎藤選手がケラモフ選手に投げられたときに勢いでリングから落ちました

ケージだと基本的にないのですが(先日パンクラスでケージのドアが開いてしまったとかはありますけど😅)、リングだと結構あります。まずこれ「危ない」です。結構無防備に落ちることもあるので以前金原選手の試合で試合が負傷で終了したことがあった記憶があります。

今回は斎藤選手が落ちたあと、チェックを色々していて少し試合が再開するまで時間がかかりました。試合の途中で中断あると集中力が切れるんですよね。なんでリングなの?という声がまた挙がった理由の一つだと思います。そこから飛び火して他の試合でのロープ掴み(ベイノア選手がちょっと酷かった)とかの別のリングの問題も再燃した、ということです。管理人はケージ派なのでこれを機にもう一度検討してほしいです!

そして試合順

なんで現役RIZINフェザー級チャンピオンの試合が第3試合?って話です。全10試合の3番目だったのですが、普通チャンピオンの試合はノンタイトルでも後ろの方にするのが「常識」ですので確かに違和感がありますね。

理由は単純に2つかな、と思っています。一つは「テレビ地上波生中継」そしてもう一つが「アゼルバイジャン陣営からの要望」です。

テレビ地上波生中継については、当日20時から中継があり、那須川選手の試合と未来選手の試合の2試合だけが生中継でした。これは完全にライト層ターゲット(那須川選手も未来選手も誰もが知っている選手)の選択ですね。斎藤選手(とケラモフ選手も)の一般知名度が低い、という事実からのテレビ局側の要望?なのでしょうか。

管理人的には今の地上波放映は商売的にイマイチなスタイルだと思っています。UFCとかはプレリムを無料等にしてメインが有料が基本ですよね?地上波放送みたいのもありますが、そちらのカード自体がナンバーシリーズより格下ですし。つまり、日本ではテレビ局側の力が強いがアメリカでは逆、なのです。商売的に微妙ではありますが、放映権料に依存しているRIZINという悲しい背景があるのです・・・

そしてもう一つの理由がアゼルバイジャン勢からの要望なのですが、陣営からはムサエフとケラモフの試合順を離してほしいということでした。少ない人数でセコンドも来ているので、まあ理解できる理由ですよね。ムサエフは特にタイトルマッチでしたし。そこでやむなく一番離せる試合順にしたということですね。

何事も自分の都合どおりに行くわけでもないので、色々と物事の理由を考えるといいのかな、という気がしています。

過去関連記事:

RIZINの判定基準について

総合格闘技(MMA)のルールについて(ユニファイドルール)

なぜRIZINはケージ(金網)ではないのか

なお、試合後の斎藤選手のYoutubeでわかりましたが、どうやらケラモフ選手はかなり細かい目に見えない反則をしていたようです。はっきりわかるのはショーツつかみとロープつかみですね。サミングがあったそうなのでこれはちょっとやめてほしいですね。

その他の試合、大会全体を振り返って

■ベイノアは可能性を感じる!!

https://twitter.com/rizin_PR/status/1404065995329736712

すみません、ベイノア選手のことは全く知らなかったので今回初めてみました。キックボクサー(空手ベース)ですが、しっかりとMMA対応の準備をしていることはうかがえました。同じ転向組の平本選手も見習ってほしいですね・・・反則無ければ多分勝ってました。打撃で弥益選手はどうやら眼下底骨折したようです。

弥益選手は元DEEPチャンピオンなのでもう少しピリッとしてほしかったですね。必要以上に打撃戦に付き合ってしまった感じですかね。

ベイノア選手、調べたら本来は体重70㎏で試合しているようなのでライト級ですね。今後MMAの練習を積んでいけば結構上は目指せそうですよ!フィジカルかなり強かったです!

■ヘビー級対決は塩に見えましたが・・・

https://twitter.com/rizin_PR/status/1404066276394164227

日本人同士のヘビー級対決は迫力ありました!スダリオの打撃が結構いい感じでしたが、2Rから両者ヘロヘロ・・・アグレッシブが無いとお互いに注意を受ける始末。

ただシビサイ選手が意地を見せてタックルから寝技へと移行ししっかりとバックチョークでフィニッシュ!スダリオ選手初の敗戦となりました。次だれとやるんですかね?

■キックをしない那須川選手なんて・・・

MMAではありませんが一応ふれます。

観たいですかね・・・?ただでさえ来年からボクシング転向と言っているのに・・・・

選手は誰も悪くないのですが、所選手がXの正体と発表されたときはビミョーな雰囲気になりました。それでも所選手盛り上げようと頑張ってましたね!

こういうイロモノ試合をコメインで組まなければいけないのが現在のRIZINの立ち位置だということですね。

朝倉未来選手に勝手な夢をのせて

いま、RIZINはブームが来ていると思います。このブームを作り上げたのは紛れもなく「朝倉兄弟」です。もちろん堀口選手がいてこそ、RENA選手やカンナ選手、浜崎選手などの女子勢など貢献している選手は沢山いますが朝倉兄弟、特に兄の未来選手の影響は別格です。

ここまで一般の知名度が高いMMA選手は日本で他にいるでしょうか?圧倒的なのは事実だと思います。ヤフーニュースで敗北がニュースになる格闘家は彼一人です。

その未来選手が負けました。チャレンジングな試合でした。予想もやや有利くらいでした。でも多くの人が朝倉未来に期待していたと思います。未来ならやってくれる、と。

そして期待に応える闘いをしたと思います。改めてトレーニング方法を見直し、久しぶりに?トレーニングの質と量を大幅に変えた。自信もあったと思います。が、敗れた。これが事実です。

管理人は朝倉未来選手は格闘技の才能にあふれた選手である意味「天才」だと思っています。その素養に良質な練習が積み重なればUFCチャンピオンも夢ではないと思っています。今でも思っています。

大昔、プロレス最強(U系最強)という幻想がありました。管理人もそうでした。が、UFCが生まれグレイシーが現れ、日本の名のあるプロレスラー(高田、船木など)が次々と無残に敗れました。もっと強い奴が世界にいたと思い知らされました。しかも負け方がぼろ負け・・・日本の格闘技には悲壮感しかなかったあの時代。

その後桜庭選手とか現れるのですが、今回の未来選手の敗戦はヒクソン・グレイシーに高田延彦が敗れた時を思い出すのです。UFCでも戦える可能性がある選手が敗れた。もちろん堀口選手がいますが、堀口選手ですら取れなかった夢のUFCタイトルが獲れるかもしれない。そんな幻想を勝手に朝倉未来に抱いていました。

本人はどう思っているかわかりませんが、結構多くの格闘技ファンが私と同じようなことを思っていた、幻想を抱いていたのかも知れません。

ただ、高田や船木がヒクソンに敗れた時と違うことがあります。

それは朝倉未来がボロ負けした(為す術なかった)わけではないこと。そしてMMAのノウハウがかつてとは比べ物にならないくらいあること。

朝倉未来は未だ原石。前田日明氏はそう言っています。伸ばす方法はまだまだある。時間もまだある。この敗戦をどう生かすか。一度キリの格闘技人生をどうこれからフィナーレに持っていきたいのか。人気選手からレジェンドになれるのか。本人の判断をもちろん尊重するし、これまでの実績も既に非常に素晴らしいです。

でも、誰も見たことの無い至高の高みに行ける可能性が現時点であるのは未来選手だと信じています。他の誰でもない。もうちょっとだけ夢を見せてほしいです😀!