RIZINにYoutuberは必要か?

RIZIN,格闘コラム

2020年12月31日に実施されたRIZIN26でyoutuberとして知名度の高いシバター選手が参戦しました!

特別ルールではありましたが、RIZINに「選手として」参加したyoutuberは当然史上初です。

コア格闘技ファンは複雑な部分もあると思いますが注目度が高かったのも事実です。

今回はこの内容についてコラム的にまとめ考察してみたいと思います。

目次

RIZIN26シバター参戦!

RIZIN26にyoutuberシバターが参戦しました。

シバター選手は元々プロレスラーで、Outsiderで総合格闘技の試合経験もあります。

朝倉未来選手とyoutube上で絡んで、色々と面白いやりとりをしたり、プロレスの大会で未来選手にシバターがぶっ飛ばされた動画はかなりの再生数になりました!

朝倉未来選手はこの流れでシバターとの流れが出来て、年末に榊原CEOにRIZINのフジテレビでの視聴率向上、認知度向上に欠かせない選手としてシバター選手の参戦を推薦したようです。

シバター選手もRIZIN参戦を熱望しており、榊原CEOもその影響度を感知してかなり思い切った判断として参戦を決定したのだと思われます。

なぜ思い切った判断だったか、というと、RIZINは国内最高峰の総合格闘技団体である、という位置づけで自他ともに認識していますので、Youtuberという素人を安易に参戦させてしまうと「格式が落ちる」というリスクがあるからです。

これは世界的な認識でもありましたが、一人のyoutuber「ジェイク・ポール」がその潮流を変えたと思います。

ジェイクポールはプロのボクサーとガチで対決してしまいました(下記動画参照)

そしてなんと勝ってしまいました!!

この人もかなりトレーニングしているみたいですが、それでもプロ格闘家が「プロ格闘家ではない」youtuberに負けてしまうと、強いことが売りのプロの格闘家の威厳にかかりますよね。

そういった潮流がある中でのシバター選手参戦、という結果であったと思います。

試合内容と感想

対戦相手はキックボクサーのHIROYA選手でした。オファーも突然だったと思いますので準備はあまりできなかったと思います。

ルールはミックスルールで1ラウンドはキックボクシング、2ラウンドは総合格闘技ルールでした。

HIROYA選手は総合格闘技(MMA)の選手ではありません。また、体重・体格差もかなりあります。

HIROYA選手は元K1ファイターですが最近は試合から遠ざかっていたようです。

ちなみにHIROYA選手はK1スーパーライト級(65㎏168㎝)、シバター選手はライトヘビー級(92㎏180㎝)です。格闘技における体重差・体格差はかなりありますが、これは大きな差です。特に寝技になると体重差がかなり影響します。

結果はシバター選手の腕ひしぎ逆十字による一本勝ちでした!

ちなみにLIVE配信中は引き分けということでしたが、当日中の協議で2ラウンド途中にHIROYA選手がタップしていたことがわかりシバター選手の勝利に変更されました。

試合内容についてですが、シバター選手はyoutuberらしからぬ「ふざけないで」「真面目に」戦っていました。

ロープに飛んだり動かなかったりなどの特殊なムーブを見せるシーンがありましたが、これはプロレス的な魅せ方かと思いますのでおちょっくたりふざけている内容では無いと判断します。

1ラウンドはキックルールなのでHIROYA選手有利でしたが、やはり体格差・リーチ差が影響しており、いい打撃をHIROYA選手は与えられず、逆にシバター選手にダウンを奪われます。

2ラウンドは組技・寝技になるとHIROYA選手は何もできずでした。これは経験無いのでしょうがないですね。

結局腕ひしぎが見事に決まった形でしたが、先ほど書いたようにLIVE配信中はタップしてもそのまま続行されたので、最終的には二人とも立ち上がりシバター選手が体力的にヨレヨレになりながらも最後まで戦い切った形で終了となりました。

試合自体の感想

当初はイロモノ試合だろうと思っていましたが、試合が始まるとシバター選手がしっかり戦ったので食いついて見てしまいました。

どっちも頑張れ!的な試合で、シバター選手は一応MMAをやってきたことを最高の舞台で出し切りたいという気持ち、HIROYA選手はプロキックボクサーとしてプライドをかけて負けられない(倒す!)という気持ちが最後まで伝わってかなりいい試合になったと思います(技術的にではなく)

高校野球とかもそうですが、何事も一生懸命にやっているのを見るのは感動を呼びますね。

今回のシバターVSHIROYAも同じだったかと思います。二人とも真剣に全力で戦ったのが伝わりました

聞くところによるとこの試合はやはり多くの人の関心をひき、フジテレビの中継では録画ですが全国で中継されてました。RIZIN大晦日を盛り上げるのに一役買ったのは間違いないと思います。

ただし、いくら気を引く為とはいえ、階級差がありすぎなのは気になりました。

結果的にどちらも大きな怪我はしていませんが、やはり選手の安全配慮は団体として一番の義務だと思いますので、今後こういったマッチを組む際は配慮してほしいと思います。

RIZINのマッチメイク傾向

RIZINのマッチメイクはイロモノが入ることがあります。

イロモノの定義は色々ありますが、総合格闘技のプロ公式戦経験なしの選手が参戦、とかかなり試合から離れている有名選手が参戦とかですかね。

榊原CEOも言っていますが、大晦日は格闘技界全般で特別なので、とにかくお祭り的に楽しめる内容に、という意向が強いようです。

ごく普通の格闘技に特に興味がない方々は斉藤裕選手とか瀧澤謙太選手とか知らないと思います。(一例です、スミマセン)朝倉兄弟と堀口選手が別格で知名度は高いと思いますが、それ以外は殆ど知らないのではないでしょうか。

過去PRIDE全盛期等で活躍した選手たち(今は亡きKID選手、所選手、五味選手、桜庭選手等)はやはり知名度は抜群です。相撲やレスリング、柔道などで大きな実績を残した選手も知名度があります。

マーケティングの手法の一つだと思いますが、まず入りやすいところから興味を引いて本題(RIZIN26でいえば朝倉海VS堀口恭司とか)を観てもらう、次のRIZINも見てもらうとかに繋げていくために必要なことかと思います。

UFCはマッチメイクについてそういうことはしません。選手層が厚いしMMAに対しての認知度がアメリカでは圧倒的に違うからです。(つまりやる必要がない)

UFCは次から次へと期待の選手が登場し、純粋な総合格闘家としての実力と人気でマッチメイクしているように思います、

万人受けするコンテンツを目指すのか、一部のコア向けのコンテンツを目指すのか、という団体の方向性によると思います

根底にはベーシックに総合格闘技(MMA)の団体であるRIZINである、ということは絶対に変わりません(変えてはいけない)ので、そことのバランスを今後どうとっていくのかだと思います。

考察「総合格闘技とYOUTUBE」

現在多くの格闘家がyoutubeチャンネルを持っています(拡がったのは朝倉未来選手の存在が大きいですね。)

youtubeはテレビ地上波に変わる大きなコンテンツとして世界的に認知されています。正直しょうもない番組も多々ある地上波よりyoutubeの方が見る、って人多いのではないでしょうか?

格闘技との親和性も高いと思いますので、これからどんどんコラボしてほしいと思います。

ただし迷惑系のyoutuberとかいますが、一部の人がおもしろいから何でもいい、という風にならないことを祈ります。

今回はシバター選手が真剣にやったからこそ成立しましたし感動もしました。

だからこそ、今後同じようなyoutuberが参戦する場合があれば、必ず真剣にやってほしいですし、準備もしっかりやってほしいと思います。

そうでないとRIZINは完全なイロモノになってしまいます。それは過去PRIDEがつぶれた経緯がある中で、またしても唯一の日本のMMAメジャー団体の存続が危ぶまれる事態は絶対に避けなければなりません。

RIZINは自身の格式を守り更に上げていくことを意識しながらライトユーザー層を増やしてコアユーザーへと昇華させていけるかが今後とても重要だと思います。